ニフクラでは4種類のディスクが用意されています。それぞれのディスクにどれほどの性能差があるのかベンチマークを取得してみました。
ニフクラで利用可能なディスク
ニフクラで用意されているディスクは次の通りです。
ディスク種別 | 月額(税抜) ※2 | 従量(税抜) ※2 | 用途 |
---|---|---|---|
デフォルトディスク ※1 | – | – | |
標準ディスク | 2,000円/100GB/月 | 3円/100GB/時 | 汎用的な用途やバックアップ用途 |
高速ディスク | 5,000円/100GB/月 | 8円/100GB/時 | データベースなど、高いI/O性能が必要な用途 |
フラッシュドライブ | 24,000円/100GB/月 | 40円/100GB/時 | 瞬間的に高速ディスクよりも高いI/O性能が必要な用途 |
※1. サーバ作成時に標準でマウントされるディスクを、このページではデフォルトディスクと記載しています
※2. 2016年8月15日現在の費用です
それぞれのディスク性能について、簡易的なベンチマークを取得してみました。
ベンチマーク概要
測定環境
測定環境は次の通り構築しています。
環境 | 内容 |
---|---|
測定環境 | east-14 |
サーバタイプ | small |
OS | CentOS release 6.8 (Final) |
デフォルトディスク | 30GB (ext4) |
標準ディスク | 100GB (ext4) |
高速ディスク | 100GB (ext4) |
フラッシュドライブ | 100GB (ext4) |
読み出し性能ベンチマーク方法
ディスクの読み出し性能のベンチマークは、hdparmを利用して行いました。バージョンはhdparm9.43です。
例のようなhdparmコマンドを10回実行し、秒間あたりの転送量の平均値を測定しました。
コマンド例:
1 2 3 4 |
# hdparm -t /dev/sda3 /dev/sda3: Timing buffered disk reads: 432 MB in 3.00 seconds = 143.84 MB/sec |
書き込み性能ベンチマーク方法
書き込み性能のベンチマークは、ddコマンドを利用して行いました。
こちらもhdparmと同様に、例のようなddコマンドを10回実行し、秒間あたりの転送量の平均値を測定しています。
コマンド例:
1 2 3 4 |
# dd if=/dev/zero of=/adddisk/default/write.tmp ibs=1M obs=1M count=1024 1024+0 records in 1024+0 records out 1073741824 bytes (1.1 GB) copied, 4.93107 s, 218 MB/s |
ベンチマーク結果
hdparmおよびddコマンドを使ったベンチマーク結果は次の通りです。
ディスク種別 | 読み出し(MB/s) | 書き込み(MB/s) |
---|---|---|
デフォルトディスク | 167 | 222 |
標準ディスク | 54 | 75 |
高速ディスク | 330 | 346 |
フラッシュドライブ | 340 | 561 |
読み出し書き込みともの性能が高い順に並べると、
- フラッシュドライブ
- 高速ディスク
- デフォルトディスク
- 標準ディスク
の順番になりました。グラフにすると次の通りです。

ニフクラのディスクIOベンチマーク結果
type-hとtype-eサーバの違い
上の結果は、type-hのサーバで取得したものですが、念のためコストパフォーマンスに優れたtype-eのサーバでも検証してみました。サーバタイプはe-smallです。
結果としては、type-hとtype-eでディスク性能に大きな違いは認められませんでした。下のグラフは、type-eサーバで取得した値を線グラフで追加したものです。多少の差はあるものの、誤差の範囲に収まる程度の違いです。

type-hとtype-eサーバのディスク性能の違い
まとめ
ニフクラで利用できるディスクの、IO性能を簡易的に調べてみました。
その結果、フラッシュドライブが最も性能が良く、高速ディスク、デフォルトディスク、標準ディスクと続くことがわかりました。
注意すべきは、サーバに標準でマウントされているデフォルトディスクの性能です。
標準ディスク < デフォルトディスク < 高速ディスク
のように、増設ディスクの標準と高速の中間に位置するIO性能になっています。デフォルトディスクの容量不足によるディスク増設の際には、安易に標準ディスクを選択するとディスクIOがボトルネックとなり、性能が出ない可能性があるので注意が必要です。利用用途に応じて適切なディスクを選択するようにしましょう。
※ニフクラはベストエフォート型のパブリッククラウドサービスです
今回のベンチマーク結果を保証するものではありません
※ベンチマークは2016年8月15日に実行し、取得した結果を掲載しています